OK! ISLisp
OK! ISLispは、京都大学、豊橋技術科学大学、沖電気工業株式会社及び
㈱沖テクノシステムズラボラトリ(現沖ソフトウェア)により開発されたISLisp処理系である。
本研究開発は、IPA(情報処理推進機構)の補助金によって行われた。
OK! ISLisp の特徴
OK! ISLisp は,ISLisp の普及を目的として開発され,広範なマシン環境に
容易に移植可能であり,かつ充分な処理性能を実現することを念頭に開発された.
OK! ISLisp は以下の特徴を持つ.
- ● ISO規格準拠のISLisp処理系
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OK! ISLisp は ISO規格に準拠するISLisp処理系である。
ISO規格準拠を保証するために, ISO規格に基づき、また規格を補完する形で
記述された多数の検証データをもつ検証システムによりISO規格との合致を確保している。
- ●種々のCPUへの移植性を考慮した設計
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OK! ISLisp 開発の目的の1つは、ISLisp の普及であり、このため短期間に種々の
CPU及びOSへの移植を容易にする設計に基づいて開発されている。
具体的には、スタックマシンをモデルとするバイトコードマシンとし、コンパイラはこの
抽象的なバイトコードマシンを対象とするバイトコードプログラムを生成する。
- ●コンパクトな処理系
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OK! ISLisp は,ほぼ全部を ANSI-C で記述しており,コンパクトな処理系になっている。
各OSに対応した種々のバージョンはいずれも 300 ~ 500 KBのサイズに
収まっており,小さなコンピュータ環境での動作,高速な起動,プラグインとしての
組込みが可能になっている.
- ●高い実行性能
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上記のバイトコードマシンは、機械語命令を生成するコンパイラに対して、
性能的には一般には不利であるが、タグ等のLisp object の構成を高速なアクセスや
演算が可能になるように設計すことにより他のLispシステムに対しても十分な
高速性を実現している。
また, Common Lisp よりも簡潔な言語仕様により高い実行性能を実現している.
サポートするCPUとOS
OK! ISLisp が現在、次表に示すCPUとOSをサポートしている。
Version | CPU | OS |
Windows | Intel IA32 | Windows XP/Vista/7 |
Linux | Intel IA32 | Linux |
Solaris | SUN SPARC | Solaris |
HP-UX | HP-PA | HPUX |